便利さと情緒。宝くじネット

趣味でジャンボ宝くじを買っている。当たるかもという期待を持ちたいだけなので1000円以内、3枚のみバラで、というのがマイルールだ。

ここ数年で宝くじネットが整備されてオンラインで買えるようになった。ものぐさな自分は迷うことなくオンライン購入に切り替え、さらに発売されると自動で購入する設定があったのでそうした。ネット上なので当選番号の確認もボタンひとつだ。毎回1桁ずつ確認をする必要がなくなったし心配性的にはチェックが間違って実は当たってたのでは、、、と気に病むこともなくなった。当選金もオンラインで受け取れるので売り場に出向く必要もない。さらにポイントも付く。ものすごく便利だ。

しかし失われてしまったものがある。ジャンボ宝くじ発売日をチェックし売り場で購入したときのちょっぴりの高揚感。当選確認するときのドキドキ感。少額だけど当選金を受け取るときの現金の手触り。

ふとオンライン化・自動化は情緒が薄れるのでは?と考えた。この頃のコロナ禍によるオンラインミーティングにも近いものを感じることがある。仕事の会議などは必要なやりとりのみにフォーカスするようになりメリットを感じるが、なんとなく雑談をする雰囲気というか空気感が薄れたなという印象がある。

プライベートでZOOM飲みもやったけど同じ様になんとも言葉で言い表せないうっすら白けた感じというか部屋で一人でいる冷静さとか、二度三度はやったけどその後続かなかった。 自分は昔の職場でのタバコミュニケーションや飲みニケーションに懐かしさを見出すおじさんみたいな性格なんだろうなと気づいた。

そもそもみんな仲良くというのが幻想なんだというのはインターネットにより暴かれた。職場でもどこでも親密感がモチベーションや精神安定に寄与するタイプと、逆に煩わしさが強くて距離が離れてた方が心地良いタイプがいるのだ。前者である自分のようなタイプにとってはインターネットは味気なく、後者にとっては居心地の良いものなのかなと思う。

とはいえ便利なものは便利。味気なくとも宝くじは買い続けている。